わたしがバイクに乗る理由

あなたがバイクに乗る理由はなんですか?どうして私たちはこんなにもバイクに惹かれてしまうのでしょうか。

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「なぜバイクに乗り続けるの?」

この問いかけをされるたびに、私はいつもこう答えるしかありませんでした。

『わからない』

それ以外の言葉が思いつかないのです。これはもう五感を超えた何かが、求めているとしか言いようがありません。

「前世から乗っているから」

ある占い師はこんなことを言っていました。

「まぁそれはね、前世でも馬に乗っていればバイクにでも乗りたくなるでしょ。」

そういう縁だと言うのです。

遺伝子による記憶

またある人はこんなことを言っていました。

「旅をする遺伝子と、その土地に留まる遺伝子がある。」

なるほど。確かに、私の場合はできるだけ遠くにいくことに喜びを感じるところがあります。それは脈々と受け継がれた血液の記憶がバイクに乗る衝動を生み出しているのでしょうか?

命懸けで遊べる乗り物だから

バイクほど日常的に命を危険に晒してくれる乗り物はないんじゃないでしょうか。わたしがバイクに感じる喜びの一つとして自分の「命」を感じることがあげられます。

でも、これは人間の長い歴史の中で常にあった感覚だったのではないでしょうか。自然の中で生きていれば、動物や自然とのやりとりで日々命を落としたでしょうし、戦国の世ではいつ村が襲われるかもわかりません。また農作物は毎年祈らなければならないほど貴重だったでしょう。

現代は知らず知らずのうちに毒を盛られて死ぬような恐ろしい世の中ではありますが、テレビやSNSの巧みなメディアコンテンツに晒されすぎて頭が常にボーっとしています。

そして、本当の自分からひたすら遠ざかってゆき、長い長い眠りから覚めることができずにいます。

バイクに乗れば、たちまち寝ぼけた自分を一瞬で目覚めさせてくれます。「俺ってこういう人間だった」なと。

人間の知恵と技術、そして運が試されている

バイクは二輪という不安定な乗り物で、転けたら終わり。そんな危険な乗り物を、知恵と技術で組み立て、自らの操縦の腕で安定させる。そしてどれだけ技量があったとしても、無事に帰ってくるには運も試されています。人間として生まれたことのロマンがバイクにはいっぱい詰まっていると私は思っています。

でもタンデムは苦手

死を前提にしている乗り物だからこそ、タンデムは苦手です。例えば素敵な女性を後ろに乗せて走る姿もロマンチックですが、そんな妄想とロマンに浸れきれずに気が張ってしまって全然楽しめません。だから滅多なことがない限りタンデムは控えています。

BUDDYであることの意味

バイクは一人で乗る乗り物だからこそ、独立した自由の身同士でいながらもお互いに頼れる連れ『BUDDY』でいられるのです。

バイクに乗ることの答え

詰まるところ、『人間はいつか死ぬ、しかもそれは次の瞬間かも』という事実を突きつけられることに大きな喜びを感じているのだと思います。言い換えれば「いま生きている」という確かな手応えを与えてくれているともいえます。

自分に与えられたたった一つの命を、バイクにまたがるたびに感じているのだと思います。そして次の瞬間にすべてなくなる可能性を大きく秘めているからこそ、いい景色を記憶に留め、味わったことのない郷土の味を求めて、後悔のない生き方を真剣に選ぶ。

これがわたしがバイクに乗り続ける理由なんだと、いまはそう感じています。あなたはどうでしょうか?

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